ホワイトデーの奇跡【完】




その日の夜、たまちゃんから電話がきた。


私が一人で外出したことを、お母さんから聞いたらしい。

大げさだなぁって…恥ずかしかったけど。



《すごいよ…マジで。頑張ったね》



たまちゃんの声が本当に嬉しそうで。

私も、嬉しかった。


お母さんなんて

家の前でうろうろしながら私の帰りを待っていた。



仕事から帰ってきたお父さんも


“さくら、すごいぞ。よく頑張ったな”って

何度も何度も頭を撫でてくれて。



もう、そんなに子供じゃないのに…。

みんなが、私以上に、全身で喜んでくれるから。

こんな大したことないこと…普通に考えれば恥ずかしいことなのに。


4歳の子だって、初めてのお使いに行けるのに。





『…ありがとう』




たくさん、たくさん褒めて、喜んでくれるから。


もっと頑張りたい。

もっと喜んで欲しい。

もっと笑って欲しい。


そんな思いが、私の心を強くさせた。

私の行動の原動力になった。