ホワイトデーの奇跡【完】




『そうなの? 私は構わないよ』


「………あっそ」



にこにこ笑顔でたまちゃんを見上げると

ふいっと顔をそらされてしまった。



『……ふふっ(たまちゃんかわいいなぁ)』



普段クールなたまちゃんの照れ隠しは、何度見てもかわいい。

友達というよりも、まるで恋人同士のような私とたまちゃん。

いつでも一緒で、連絡もマメにしていて。


でも、最初からそうだったわけじゃない…。


たまちゃんが、まるで親のように過保護になったきっかけは

間違いなく――…3年前のあの日以降からだった。