ホワイトデーの奇跡【完】




「君、星に興味はあるかい?」


『えっ、えっ?』



そんな星田先輩が、急に真面目な顔で私に尋ねる。



「星はいいぞ。何も考えず、心に任せてじっと眺めていればいいんだ」


『……は、…はい』


「星は何も語らないが、私たち人間に多くのことを教えてくれる」


「部長、熱いんですけど」


「あ、あぁ、すまん。つい…」


「さすがロマンチスト。彦根イズム」


「…お前、完全に馬鹿にしているだろう」


「してないとは言い切れないですね」


「まったく…まぁ、いい。君」


『…はいっ』



ピクッ――星田先輩がもう一度私に視線を向ける。



「見たくなったらいつでも来なさい」


『……えっ…でも私…部活に』



部外者なのに…そんなこと。



「星を見るのに権利はいらない。」


「出た彦根イズム。さぶっ」


『……ありがとうございます』




武藤くんと星田先輩は

流星のごとく現れて、消えていった。