ホワイトデーの奇跡【完】



その行為を黙って受け入れてる自分に驚いた。

それを嫌だと思わない自分にも…。


お父さん以外の男性に、ちょっとでも触れられることなんてなかった。

そういう機会もなかったし…。


きっと、相手が武藤くんという不思議な男の子だからと思う。



『……うん』



武藤くんはいつも

なぜか私の気持ちを全て悟っているような口ぶりで

その些細な言葉が、私に勇気をくれた。



目には見えないけど、大きな包容力を感じる…

だから、ほっとするのかもしれない。



お母さんのような。

お父さんのような。

たまちゃんみたいな……そんな人。




「一人で来てくれてありがと。頑張ったね」


『……うん……うん…』



応援してくれる人がいることが、こんなに心強い。

焦らなくていい…少しずつって。