優しい上司の裏の顔〜ツンデレ女子を溺愛中〜(おまけ完)

横からそんな声が聞こえて、ハッとする。

付き合ってはいるけれど、決して旦那様ではない。

「周りの視線なんて、もろともせず、奥様だけを見つめられて、とっても羨ましいです」

「…ありがとう」

…夫婦ではないが、そう言われて嫌なはずはない。私は素直にそう言った。

「…お待たせしました。行きましょうか」

また私の手を取ると、店を出た。

車に乗ると、修二さんはまた、どこかに向かって、車を発進させた。


「…何か、良い事ありましたか?」

車を運転しながら、私に聞いてきた修二さん。

「…いいえ、なんでもないです」

さっきの事が嬉しくて、無意識に顔が緩んでいたようで。でも、こうやって付き合えているだけでも、奇跡だと思えてならない私は、さっきの事を口には出来なかった。

こんなに凄い人と結婚なんて、夫婦なんて、恐れ多いなんて思ってしまう。

「そうですか?」

修二さんは、そう言っていたが、顔には、笑顔が浮かんでいた。

・・・・。

「着きましたよ」
「…レストラン、ですか?」

「ええ。お腹、空きましたよね」

…時計を見れば、もう12時になろうとしていた。