「…本当の麗美は、表情豊かですね。笑った顔も微笑む顔も、泣いた顔も、怒った顔も、とても愛らしくて、誰にも見せたくない」

「…新條社長」

「…今は、修二って呼んでください」

そう言って微笑む。

「…修二、さん」

「…麗美の妖艶な顔も見たいです」
「なっ⁈…そ、そんな、恥ずかしい事」

真っ赤な顔で、そう言った。

「…前は、お互いの気持ちを知らないまま強引に抱いてしまいましたから…今は、違うでしょう?」

恥ずかしさのあまり、上目遣いで、修二さんを見る。

「…フッ。そんな顔をされると、もう我慢できませんね」
「…きゃ」

突然わたしを抱き上げた修二さんは、寝室に向かって歩き出す。

「…今夜は、無理だと言っても、寝かせませんから」

そう言って意地悪に微笑んで、修二さんは、私に深く口づけた。