「…か、カワイイ〜」

店の外観が、女子高生とかが好きそうな、可愛いデザイン。

この店は、どうやらケーキ屋さんらしい。

可愛いものに目のない私は、思わずそう呟いていた。

「…有藤主任て、会社とは、全然イメージ違いますね」

そういいながら、クスクスと笑う西崎君。

…しまった。…完璧に、仕事オフモードになっていたみたい。

赤くなった顔を、西崎君から逸らす。

「いいじゃないですか。俺は、そっちの有藤主任の方が、可愛らしくて好きです」

悪びれもなく言った西崎君。…不覚にも、更に顔は赤くなる。

「…なんでここに来たの?」

目線を合わせる事なく、問いかける。

「…男一人で、こんな所入れると思います?」

…無理だと思います。