数歩下に降りて、修二さんが振り返る。

「…それ、本当なのか?」
「…はい、7週目に入ったところだそうです」

そう言って微笑めば、修二さんも満面の笑みを見せ、私に駆け寄ろうとした。

その時だった。誰かに背中を押され、私は階段から落ちた。

何もかもが、スローモーションのように見えた。

「麗美‼︎」

修二さんの声が、遠くに聞こえた。

…私の赤ちゃんは?

ドサドサッと、いう音と…

周りからの悲鳴が聞こえていた。