でもいきなりこの人の表情が変わった。


ついさっきまで花が咲いたように笑っていたのに、


今は何もかも凍らしてしまいそうなほどだ。




低い声でこの人は言った。




『あなたは私のこと覚えてる?』


ーえ?




急に話を振られて戸惑う私。


聞こうとしていたことを先に言われてしまった。


何て答えればいいのかわからない。




何も言わない私のことなど気にしてないのか、


この人は言葉を続けた。




『あなたは私のことなど覚えてないでしょうね。


それほど幸せな生活を送っているのならなおさら。




…でも誰のせいで私が死んだと思ってるの?



まさかそれさえも忘れた?』



ー…っ。


何も答えられない私にさらに追い討ちをかける。




『それなら教えてあげる。



私を殺したのは









夏美、あなたよ。』