────────────────
────────────


「ん...」


私が目覚めたのは何処かの寝室だった。
部屋は平民が住むような感じではなくて、値段が高そうなものばかりだった。


私は体を起こして、まだガンガン痛む頭を働かせ、なぜここに居るのか考えた。


コンコンッ────。


数分後、ドアからノックがなった。


ガチャ────。


「おはよう、お姫様。調子はどうかな?」


入ってきたのは黒髪の少年だった。


「......あの、あなたは?」


「俺はスプリガンのルキだ。よろしくっ」


「わ、私はティアナです。助けていただいてありがとうございます」


私は頭を下げた。


「あまり堅くならなくていいよ」