そう吐き捨てるように言うと、サラマンダーの男たちは顔を引きつらせながら、羽を広げ飛んでいった。
「大丈夫か?」
ルイはティアナの元に駆けつけて、心配そうに言った。
でも ティアナは意識がもうろうとしているため、言葉がかえってこなかった。
「とりあえず、治癒魔法するよ。......ヒール...」
ルイがそう唱えると、だんだん傷口が消えていった。
でも ヒールは傷口ややけどなどを治す初級魔法なので、全部が回復するわけではないのだ。
その間に、ティアナは気を失っていた。
「...ひとまず、連れて行くか」
ルイがそう呟くと、横になっているティアナをお姫様抱っこして、空を飛んだ。