「お前にはまだ用があんだよっ!」


男の内、1人がティアナの長い髪を掴んで膝でお腹を蹴り飛ばした。


その弾みでティアナは後ろに立っていた大きな木に背中と頭を思いっ切りぶつけた。


ティアナはだんだん意識がもうろうとしてきた。


(もう...ダメっ......)


カサカサっ.........。


すると草の茂みから誰かが出てきた。


「女の子相手に男3人とは。酷いことするねぇ君たち」


出てきたのは黒いマントを頭からかぶった少年だった。


「誰だお前は!」


マントをかぶった少年はさっきよりも低い声で言った。


「......君たち、スプリガンの良き仲間に手を出すとはいい度胸じゃないか」


「フッ、そんなの知ったことか。それより我々に盾を突くお前は何者だ?」