“何処か遠くへ”と思いながら森の奥を走った。
木にぶつかったり、転んで膝をすりむいたりしても立ち上がり走り続けた。
「おいっ!あの女はどこ行ったっ!?」
後ろからはさっきのサラマンダー達の焦る声が聞こえた。
「はぁ......はぁ......。どこまで、追いかけて...くるの...」
ティアナが着ていた白いワンピースは泥で汚れていた。
「────っっ!」
足元をちゃんと見ていなかったティアナは、木の根っこ部分につまずいた。
「...痛いっ」
ティアナの足は赤く腫れ上がり、動けそうになかった。
「どうしよう......」
ティアナは1人森の奥に座っていた。
「見つけたぞっ!!」

