お前、可愛すぎてムカつく。




「ぶっ」


突然桐谷くんが吹き出した。



「トイレ開けたときの榎本さんの顔…マジでうけたわ!写メっとけばよかったー」


思い出したのか、大笑いしている。


「なっ…!!だって怖かったんだもんっ」


この人は…また私をバカにしてっ!!


急に起き上がったらクラァーっとまた酔いが回った。


あー…まだ気持ち悪い…


「寄りかかっとけば?」


桐谷くんは笑いながら、私の頭を抱えて自分の方に引き寄せた。


桐谷くんの肩に頭が寄りかかる形になる。


これは一体…


予想外の展開に、固まってしまう。


「楽になるまで特別肩貸してやるよ」


上から目線がやっぱりムカつくけど、すごい楽になった。

真横になってるより、この方がずっといい。


でも………


斜め上には桐谷くんの顔があって。


彼の呼吸をすぐそばで感じる。


心臓が飛び出そう…


「緊張すんなよ」


「し、してないよ!?」


「してんだろ、体震えてるし」


そう指摘されて恥ずかしくなり、何も言えなくなった。


なんだか桐谷くんには敵わないような気がする。