お前、可愛すぎてムカつく。



しばらくして、誰かがトイレのドアをノックした。


「榎本さん…?俺だけど」


桐谷くんの声…



「桐谷くんっ」


ドアを開けると、そこには息を切らした桐谷くんがいた。


その姿を見て、私は一気に力が抜ける。


汚いのに床にペタンと座り込んでしまった。



「おい!?大丈夫か?」


「う、うん…」


安心したら、酔いが回ってきて気持ち悪くなってきたかも。


「あの…外に変な人たちは…」


「いねぇから心配すんな、それより…酒臭いんだけど飲まされた?」


コクンと頷くと、はぁーっとため息が聞こえた。


「…だから言ったじゃん、行くなって」


「ご…ごめん…」


本当に申し訳ないと思っている。


桐谷くんのこと信じればよかった。


ちゃんと謝りたいけど、今は頭がぐらぐらしてるし、気持ち悪さが増してきた。


「は、吐きそう…」


「マジ!?」