「はぁ。口が悪くなったのは私のせいなのかな…」
「え!?お母さんのせい…って…」
「ここだけの話…蒼空は陸さん…えっと、うちの主人と外見がよく似てるからって昔から何でも比べられることが多くてね?それが嫌だったみたいなの」
「そうなんですか!?でも蒼空だって頭もいいしカッコいいし…お父さんと同じくらい素敵だと思うんですけど…」
「あはは…ありがとう。確かに蒼空は頭もいいし要領も良い子だったから、私は何も心配してなかったんだけど…知らないうちにあの子傷ついてたみたいで…。自慢じゃないんだけどうちの主人って黙ってても人が寄ってくるようなそんな不思議な人でね?ありがたいことに沢山の人から信用されてここまで会社大きくさせてきたんだけど…その跡継ぎって蒼空は言われてたから本人はすごく重荷になってたみたいでさ」
「そうだったんですか…蒼空、そんなこと一言も言ってなかった…」
「うん、あの子人に弱いところ見せない子だから…そんなつもりなかったんだけど、自然と私がそうさせちゃってたのかも。主人は家族の前で悩み事を言ったり仕事のトラブルがあっても家に持ち込まないような人だから…きっと自分もそうでなきゃいけないって思っていたのかもしれないよね…」
蒼空のお母さんが紅茶を飲みながら寂しそうに笑っていた。



