「お前の事気になっていたのは確かだけど…桐谷の大事な物を奪えば優越感に浸れるとでも思っていたのかもしれない…本当に馬鹿だよな」
先生はハハッと笑っていた。
「松林先生、反省されているようですが…あなたの考えやしてきたことは教師として許されない行為です。厳しい処分はまぬがれません」
校長の言葉に、松林先生は頷いた。
「はい…それは覚悟しております」
「それから桐谷君。君も反省しているようだし、君一人が悪いわけじゃなかったのだから、自宅謹慎は取り消しますよ」
「本当ですか!?」
「ああ。君はかなり優秀らしいし、これからは生徒の見本となるような行動をしてほしい」
うちの担任の顔が明るくなった。
蒼空のお母さんも三組の担任も喜んでいるようだった。
「ありがとうございます…」
蒼空は校長先生に頭を下げた。
生徒だけが先に校長室から出ることになり、三人の男子と蒼空と私が廊下に出た。
出て行くとき…松林先生と目が合って。
先生は軽く微笑んで頭を下げてきた。



