お前、可愛すぎてムカつく。



蒼空が隣にいてくれるから言えた。


一人じゃきっと怖くて言えなかったと思う。


「許してくれないと思うが…ごめんな榎本…。そして桐谷とお前ら三人も…本当に申し訳ない」


先生はずっと頭を下げ続けた。


「ほんとに…許されることじゃねえ。教師のやることじゃねぇよ…殺したいくらいムカついた」


蒼空の言葉をドキドキしながら聞いていた。


蒼空のお母さんもハラハラしているようで…


「でも…俺もやりすぎたと思ってた。色々挑発したこともあったし…。悪かった」


あの蒼空が頭を下げている。


予想外すぎて驚いた。



「俺も不安だったんだ。松林先生は人気もあったし優しいし。彩が好きになるのも時間の問題だと思ってたから」


「えっ‼︎なにそれっ」


そんなことあるわけないのに!


蒼空はそんなこと考えてたんだ⁉︎


すると、先生の口元が緩んだ。


「榎本は…どんな手を使おうと、お前しか見ていなかったと思う。そうだろ?」


先生に問いかけられ、ゆっくり頷いた。


なんかこの場でそんなこと言われると恥ずかしい。