「あのさ…ひとつ聞いていいか?」
「なに?」
「お前、彩の事…好きなんじゃねーの?」
自分からこんなこと聞いてて、鼓動が早くなっているのに驚いた。
なにびびってんだよ…。
渉はふっと笑い、「そんなことあるわけないじゃん」と言って部屋を出て行った。
お前…
今また嘘笑いしただろ。
渉は幼馴染で親友で。
そして時々兄のようで。
渉の女だけは手を出さないと決めていた。
元カノも含め。
好きな女もかぶることなんかなかった。
なんで…
よりによって 彩 なんだよ。
そんで…なんでお前はそのこと言ってくんねぇんだよ…
渉はいつもそうやって一歩後ろから俺を見てる気がする。
荒波を立てないようにしてんだろうけど…
たまにそれがすんげームカつくんだ。



