ベンチの背もたれに両手をかけ、蒼空が私の方を見た。
ドキンと胸が高鳴る。
「やっぱ俺は彩じゃないとダメかも」
「蒼空…」
「でも…お前はどーなの?松林のこと好きなんだろ?」
「え!!なんでそうなるの!?」
「そーじゃねぇのかよ、いつもアイツのこと気にしてたくせに…」
あ…蒼空はただヤキモチを焼いてただけなんだ…
それなのに私、蒼空のこと何も考えてなかった。
本当の気持ちはずっとここにあったのに。
私は蒼空の首に手を回して抱きしめた。
「え、なにすん…」
「ごめんね蒼空。先生の事は本当になんとも思ってないんだ。変な勘違いさせちゃって本当にごめん。私が好きなのは蒼空だけだよ」
意地張ってないで、最初からこんな風に素直に言えば良かったんだ。
こんな簡単な事だったのに、ずっと言えずにいた。



