蒼空にまた振り向いてもらえるように…頑張るんだ彩!
それからは必死だった。
夕方で店も混みあってきたせいか、休んでいる暇もなくて。
当たり前だけど蒼空と話すどころか、目が合う事もない。
「榎本さん、これ3番ね!」
「はいっ!」
一気に沢山の料理を運ぶのはまだ慣れてない。
落としたら大変だし、慣れるまで一つずつ運ばないと…
その時、わきから手が伸びてきて私が持とうとしてた料理達が全部なくなった。
「そんなにのんびりしてたら冷めるんだけど」
「水原さんっ」
水原さんはトレンチの上にお皿を3枚くらい乗せ、そしてもう片方の手でもう一つお皿を持った。
す、すごい…
「こんな忙しいときにチンタラ動かれたら邪魔なのっ」
そんな捨て台詞を残してホールへ行ってしまった。
チンタラ…
確かに私はのんびり屋だけど…
これでも初日から頑張ってる方だと思うのにな。



