メイクを直して、私はホールに出た。
泣き言なんか言ってられない。
ファミレスの仕事は予想以上にたくさんあって、他の事なんか考える余裕なかった。
ちょうどよかったかもしれない…
「一気に説明したけどわかったかなぁ…」
渉君が隣でハンディを持ちながら教えてくれている。
「うん、だいたいは…とりあえず注文とり終わったら厨房に飛ばせばいーんだよね?」
「そうそう。あとわからなくなったらオレとか他のヤツにどんどん聞いて?」
「うんありがとう…」
すると渉君が耳元で
「また辛くなったらいつでも言ってよ?具合悪いとか言って帰ってもいいんだから」
と、小声で言ってくれた。
私はそれに対して笑顔で頷いたけど…そんな中途半端なことはしたくない。
やるって決めたんだから最後まで頑張らなくちゃ。



