お前、可愛すぎてムカつく。



あの優しくて目が合えばいつも笑ってくれてた蒼空は…どこへ行ったの?


これじゃまるで付き合う前の蒼空に戻っちゃったみたい…


そうか―――――



やっぱり私達、もうダメなのかな…


私はぐっと下唇を噛みしめた。



「ご、ごめんね?蒼空には迷惑かけないからっ…私の事は気にしないで…」



バタンッッ!



私の言葉を最後まで聞かないまま、蒼空はスタッフルームを出て行った。



ヤバイ…


想像以上に精神的にくる。



目頭が熱くなってくるのがわかった。



フッと、視界が暗くなったと思ったら、渉君が軽く抱きしめてくれた。



「我慢しなくていいよ。しばらく誰も来ないだろうし、今のうちだよ」



そんな優しい言葉、今の私にかけないでほしかった。


頑張ろうと心に決めたのに、蒼空の一言で簡単に崩れてしまう。


こんなんじゃダメなのに…


私は渉君の胸の中で声を殺して泣いた。