「誰かと思ったらこの前の女じゃん、朱里連れてこいって言ったのにお前も来たのかよ」
冬弥さんはケラケラと笑ったが、蒼空を見て一気に不快な表情をした。
「つーか誰だ?こいつ」
「お前が冬弥?」
蒼空は私たちを自分の背後に追いやって、一歩前に出た。
「生意気なヤローだな!?その綺麗なツラ、醜くしてやるかぁ!?」
冬弥さんが蒼空の首もとをつかんだ瞬間、蒼空も冬弥さんの腕を掴んだ。
「い、いってぇーーーー!」
そう叫んだのは冬弥さんの方で。
蒼空の表情は変わらなかった。
腕を掴んでいるだけなのに、冬弥さんの顔はみるみるうちに歪んでいった。
「腕………お、折れるっっ」
私は怖くなって思わず「やめてっ」と叫んでいた。
その時ファンファンという音を鳴らしながら、パトカーがアパートの前に止まった。
そして数人の警察官がバタバタとやってくる。



