「穴開けたらさ、これしとけば?」
そう言って私にキラリと光るシルバーのピアスを渡した。
「まだ未使用だから。俺が付けようと思って買っといたやつ」
「え!いーよ!!悪いし…」
「いーんだって。もう片方あるから。俺って両方同じピアスってつけないんだよね」
そ、それって…
つまり…
桐谷くんとおそろいのピアスになるってこと?
それってすごいことなんじゃ…
「どーする?開けんの?」
こわい…
ものすごくこわいけど…
このピアスが欲しい。
「あ…開けてみようかな…」
「おーっし」
桐谷くんが椅子に座り直した。
私はその隣に椅子を寄せて座った。
もう…ドキドキしまくりで冷や汗がすごい出てくる。
お母さんお父さんごめんなさい…
榎本彩、大人になります!
桐谷くんが私の髪の毛を耳にかけてくれた。
指が耳に当たるだけでもドキッとしちゃう。
恐怖と緊張と…桐谷くんが間近にいるってだけでパニックになりそう。
「榎本さんって…綺麗な耳してるね?」
「へ!?」
「こんな耳に開けるなんてもったいねぇけど…」
桐谷くんが私を誉めた?
空耳じゃないよね…
「そんなことないよ…」
「いや、綺麗だし」
ふと目が合い、心臓が止まりそうになった。



