桐谷くんは机に伏せている。
手伝う気はなさそうだけど…。
私はもくもくと黒板の掃除をしたり日誌を書いたりしていた。
そのうちにクラスのみんなも帰ってしまい…
教室には桐谷くんと私だけになってしまった。
「き、桐谷くん?」
声をかけるとむくりと顔をあげた。
本当に寝ていたらしく、ぼーっとしている。
「あ…終わった?」
「うんっ…」
まさか私のこと待っててくれたわけじゃ…ないよね?
するとカバンからなにかを取り出した。
「じゃーん」
「え…なにそれ」
「ピアッサーだけど。榎本さん見たこともねぇの!?」
「うん…」
「朝にピアス開けるって話してたじゃん?だからやってあげよーかと思って」
ピアッサーをカチャカチャしながら笑ってくる。
「私開けるだなんて言ってない!!それにそのホチキスみたいなので開けるの!?」
「大丈夫だって!一瞬だから」
「そんな…でも…」
考えておきますって言って、うまくかわしたはずなのに!



