お前、可愛すぎてムカつく。



「それに俺、女いるし。あんたに興味なんて少しもねぇよ」


そんな…


先輩が今まで言ってくれた言葉や笑顔は嘘だったってこと…?


全部、偽りだったの?


涙がにじんで前が見えなくなった。


「早く連れてってくれる?冬弥さんから煽りメールきてんだけど」


「颯太~金入ったら半分寄越せよ」


「わかってるって」



その時突然、隣にいた先輩の友達がドサッと倒れた。


そして私の横には桐谷くんが立っていて。


どーやら、先輩の友達を蹴り倒したらしい。


「桐谷くん!どうして…!?」


「榎本さん…全然大丈夫じゃねーじゃん」


呼吸を乱しながら笑っている。


桐谷君が…また来てくれた!



「蒼空!てめぇ…」


「颯太くん、相変わらずゲスなことやってるね?」


「お前…いつも邪魔なんだよっ!」


颯太先輩が桐谷くんに殴りかかったが、それをうまく交わして腕を抑えた。


「相変わらず喧嘩下手だな」


ふっと鼻で笑った桐谷くんが力を強めると先輩が「いてぇーーっ」と叫んだ。