思わず下を向くと
左からノートが差し出された。

「…ぇ…………?」

驚いてその先を見ると
あくびをしている岩田くん。

「これ…。」

岩田くんのノート?
しかも全部解いてある!!

「早く書いてきなよ。
もうせんせー来るよ。」

顔は黒板を向いたまま。
今はとりあえず時間がない。

「ありがとう!!」

とにかく、それだけ言って
白いチョークを黒板に走らせた。

半分くらい書いて、
先生が戻ってきた。

あたしの隣ではまだ関口くんも
書いている。