恋愛途中



まだ眠そうな声が、空気を震度して私の耳に入る。


「か、帰ります」


「ふーん。そう」


呆気なく返された返事に泣きそうになる。


彼の中で私はその程度の存在なんだって、痛感してしまうから。


一緒に居たいのも私だけ。


だって、彼にとって私は拒まない都合よく寝てくれる女なのだから。