叶わないならしなきゃ良かった。 知らなければ、こんなに苦しく無かったのに。 私はずっと叶わない恋をしている。 「っ」 初めて見る彼の驚いた顔。 それはあまりにも切なくて、私の胸をぎゅっと締め付ける。 こんなにも明智さんに自分が恋愛対象として、見られていなかったのかを思い知った。 「けど、辞めますから…っ。もう、やめ――…」 その言葉を言い終わらない内に、私の視界は真っ暗になった。 「っ!」 背中にはしっかりと、明智さんの腕が回されていた。