せっかく先生が、話しをしてくれてるのに…




私の頭の中は…




先生との『サヨナラ』でいっぱい…




先生の話しも…聞いてるようで、聞いてない…




右耳から入って、左耳に抜けてる感じ。




『別れよう』




そう言われたら、どうしよう…




そればかり、考えていた。




家に帰るなり、先生の相手もソコソコに、すぐに夜ご飯の準備に取り掛かろうとした。




だって…まだ、心の準備ができてないから…




「彩音、ちょっと座って」




先生…やっぱり、嫌だよ…




受け止める事はできない…




深刻な顔して座ってる先生を見ると、やっぱり…いい話しじゃないんだと思う…




「先生…私達、もう…ダメなの? 私は先生と別れたくない…」




私…何言ってるんだろう…こんな事言っても、困らせるだけなのに…




でも、返ってきた答えは意外だった。




「はぁ?? 俺がいつ彩音と別れるって言った??俺は別れるつもりはないんだけど?」




「えっ…? だって2人で話すって事は、別れ話だと思って…」




「違うよ。俺が話したかったのは、水谷の事だ」




水谷先輩…の事…?



でも、よかった。別れ話じゃなくて…




本当によかった…