ピンポーン…。




……?? あれ??




私…あのまま寝ちゃったんだ…。




誰だろう…。梨華なら勝手に入って来るし…。




ドアを開けると、そこには…




先生が立っていた…。




「手ぶらで学校来るつもり?」




お礼も言わずに受け取るなんて…




本当、かわいくないよね…私…。




「どうした? 急にいなくなるから心配したんだぞ」




……嘘ばっかり。




私の事なんて頭になかったくせに…。




「ここじゃ目立つんで…どうぞ」




そう言って先生に上がってもらった。




「きれいにしてんだな」




「そんな事ないです。掃除なんてする暇あんまないんで…」




「高校生もいろいろと忙しいからな」




そう言えば…。今頃気付いたけど…先生と2人っきりだ…。




やっぱ緊張する…。さっさと帰ってもらおう。




「もしかして…緊張してんの? 手震えてるけど?」




先生にお茶を出す私の手は誰がどう見ても震えてる。




すごい恥ずかしい…。




「いっ…いえ…それで何か話しがあって来たんじゃないんですか?」




「上原はかわいいな」




そう言って私の頭を撫でる先生…。




悪い話しなんだ…。私のご機嫌なんかとって…。