その日の夜、梨華から電話がかかってきた。




「みんなが彩音と瀬名っち、理想のカップルだって言ってたよ」




「そう見えるかなぁ…」




「大丈夫。彩音と瀬名っちは誰にも切れない赤い糸で結ばれてるから」




そうだといいな…




梨華は、私と智希が離れてからは、あんまり彼氏の話しをしなくなった。




ありがとね…梨華。




私の事を思ってのことだよね…




梨華と電話を切った後、久しぶりに智希からメールがきた。




なかなか出来なかったメール。




返事が来なかったらショックだし…




それは、タイトルも文字もないメール。




着うただった。




『目と目が合っても


気持ちを押し殺しながら


微笑むことしかできない


君が泣いていても


抱きしめてもやれない


この現実がこの愛の答え


ダメだと分かっていながら


2人は恋におちた


離れていても


2人の愛は消えない


今はゆっくり少しずつ


大事に育てていこう


大きな愛になれる日がくるはずだから


あきらめる事をどうか知らないで欲しい


今は会えないけれど


誰よりも君を想っている


離れてても寂しくないよ


心の中に君がいるから


離れてるこの時間が


2人の未来へ続く道だと


信じてる


君と僕は運命という名の


赤い糸で結ばれてる


永遠のパートナーだから…


君だけを愛してる


ずっと…永遠に…』