それから、月日は流れ…




今日は文化祭当日。




最後まで衣装は見せてもらえなかった。




どうしても見たくて、学校の中を探したりもしたけど…




結局、見れなかった。




だから今日は、すっごく楽しみにしてきたんだ。




校門に梨華がいた。




「おはよう、彩音」




「おはよう」




「すっごい、良いのが出来たよ!!」




そう言って、梨華は私を引っ張っていく。




教室のドアを開けると、真っ白なウェディングドレスが輝いていた。




「すごいきれい…」




「写真撮ってあげるからね。瀬名っちとツーショット。今日は堂々と腕組まれるじゃん」




それ…すごくうれしいかも。




普通なら、絶対にできない事。




ましてや、距離を置いてる今、家で会えないから手にも触れてない。




今日のこの日を大事にしよう。




さっそく着替えに入る。




クラスの女子、全員の手によって着々と着せられていく。




あとはメイク。




メイクはプロ級の腕をもつ梨華が担当。




そして…鏡を見ると今までとは違う私がいた。




自分じゃないみたい…




「きれい…」みんなが口々に言う。




仕切が退けられると、目の前にはタキシード姿の智希が立っていた。




やばい…




やばいくらいにカッコイイ!!




「ちょっと、2人…超お似合いなんだけど!!」