「では、うちのクラスはファッションショーで決まりって事でいいですか?」




「はぁ〜い!!」




というわけで、あっさりと決まった。




「具体的にどんな事をやりたいのか意見をお願いします」




「せっかくやるんだったら、たくさんの物を作るんじゃなくて、1つの物で勝負してすごいって言わせたい」




やっぱり、このクラスすごいかも。




ちゃんと意見してるし…去年は適当だったからやり甲斐もなかった。




今年の文化祭、楽しくなりそうだなぁ。




「例えば?」




「例えば…ウェディングドレスとか?」




「それいいじゃん」




みんな簡単に言ってるけど…文化祭まで、あと1ヶ月半しかないんだよ?




ウェディングドレスなんて作った事もないのに間に合うかなぁ…




見兼ねた智希が口を出す。




「お前ら、マジで言ってんの?文化祭までそんなに時間ないんだぞ?ウェディングドレスとか作った事もないのに大丈夫か?」




「瀬名っち、私達の事なめないでよね?毎日残ってやれば大丈夫だよ。瀬名っちに恥かかせるような事はしないよ」




本当にみんな先生が好きなんだね。




こんなに一致団結するクラスはなかなかいないよ。




「では、当日ファッションショーに出る人を決めて下さい」




「ウェディングドレスが似合う人って言ったら…」




クラス全員の視線が、私に向けられる。