「…………っ……」


手紙を静かに閉じて胸に抱きしめる


そして、静かに涙を流す


「……聡が鬼の形相で追いかけてきた訳がわかったわ」


「うん。

そうだね…迂闊だったね……」


類と煜が顔を見合わせる

煜の表情はわかりきっていたような感じだった



煜は薄々気づいていた。


小毬への想いも、

あの手紙の内容も、



小毬の過去がなんなのかはこのクラスの誰もわからない。




でも、今は……



この手紙を渡した聡の復帰を願って


静かに3人は涙を流し続ける小毬を優しく見ていた……