「ねえ、小毬ちゃん…


小毬ちゃんの所為じゃないって…!


そんな…伊藤君があんな事するなんて誰も思わないもん……!」


「………ごめんなさい…」

「それに…白石君だって!


木佐会長も大丈夫だって言ってるんでしょ?」

「………………」


小毬の事を励まそうと一生懸命話しかける友人


彼女は今回の犯人の伊藤と長い事同じクラスで彼の事は知っていたが、

こんな事を起こすとは全く想像してなかった



必死に小毬を励ます彼女だが、


少し躊躇ったあと、意を決して告げる。


「小毬ちゃん、手紙。


白石君に渡された手紙。



……開けよ?」


「………………え……?」



その言葉が意外だったのか、ずっと下を向いていた顔が、

やっと上がる。



小毬の顔は、今にも泣き出しそうで

最初に感じた「完璧な女の子」というイメージが崩れていた。


それでも、彼女はにっこりと笑って小毬の手を握る。



「大丈夫。


白石君は死なないよ。





だから…信じて……


今は手紙を読もう?

白石君が小毬ちゃんに渡した想いを……」