そして、そのまま6年の月日が経った。

高校生になった俺は、あの初恋以来、恋などという単語とはかけ離れた生活を送っていた。

クラス委員に生徒会。

中学生の頃、何故か人前に立つ役をやり続けていた。

それは、高校に入っても同じで…

2年生ながら、生徒会の書記を任されていた。

そんな俺は、周りの人間からは高嶺の花だと思われているらしく、寄ってくる人間は少ない。

でも、クラス委員に生徒会の書記、そんな重要な役割は多忙を極め、初恋のことすらも忘れかけていた。

そして、そんな俺の目の前に彼女は現れた。