「那々(なな)、どうするの?」

「…どうしよう。どうすればいいのかな」

今は学校の帰り道。

私(佐山那々)は親友の彩華(さやか)にある相談をしている。

懸瑠(かける)への告白をするべきかどうか。

「那々わかってる?時間ないんだよ?」

「そんなこと言っても…」

でも、彩華の言う通り時間ないんだよね。

四日後は卒業式…その日に私達は中学校を卒業する。

時間が無いことぐらいは私だってわかってる。

現実に突き付けられてるんだもんね…

だけど、少し安心してる部分もあるんだよね。

懸瑠とは同じ高校!

これは本当に偶然なんだけどね。

「那々、自信持ってね」

「ありがと彩華」

家に帰ってからベッドに寝転んだ。

「どうすればいいんだろ。」

静かな部屋に声が散る。

あと四日か…短いな。

自信が持てたら苦労しないんだけどね…

告白しても相手にされないんじゃないかって怖い。

懸瑠は本当にカッコいいし、優しいから女子にモテる。

他の女子に勝ちたいなら私が行動するしかないんだけど、その一歩が踏み出せない。

………私って本当に弱いな。