「結愛、もしブルーウィンズのファン達のように良い曲!すごい!とか褒めてばっかりで



何も自分の思ったことをアイツらに今のように伝えられないのなら



お前は今日限りでもういらない。



俺たちは決して甘い考えでこうやってバンドを組んで活動をしている訳じゃない。



本気でこの3年間を無駄にしないように



ただの格好付けた騒音を作り上げるバンドじゃないとみんなに伝えるために



俺達は毎日練習してるんだ。



アイツらに思ったこと1つ言えないならお前もただのファンでいろ。



その方がそんな風に泣かなくったって済むし、何より楽に決まってる。



……俺はアイツらに今のこと伝えるつもりないから」



と言うと湊くんはあたしの掴んでいた手首を振り切って、出て行ってしまった。