ーーガラガラ



「おーい、湊にお届けものー!」



「……は?んなもん頼んでねぇし」



意味が分からねぇと嫌そうな顔をしている湊。



でもこれだけは湊にいくら言われたって絶対に諦めたりしない。



きっときっと彼女なら俺たちにもできなかったこと……



"湊を変えてくれる"



そう信じて。



俺は有無を言わさず湊に先輩を押しつけた。



そしてその間に楽器やステージを片づけてくれてた航平と祐と一緒にそそくさに逃げる準備をして



「「「あとはよろしく!」」」



と言ってその場をあとにした。