ブルーウィンズ~ラブソング嫌いなボーカリスト~




それから祐くんは曲を次の週には完成して持って来て過酷な練習が始まった。



「2月の初めには音合わせ終わらせないと、湊は三送会に出れないから



そのつもりで時間があれば練習するぞ!」



「「オーッ!」」



あたしはメンバーのことなんか気にしないで、とにかく一人で歌い続けた。



喉を傷めないように水分を取りながら、何度も何度も。



周りのみんなも音合わせをするために必死になって各自で弾いてはチェックつけて



弾いてはまた弾き直しての繰り返し。



その間にも湊くんが現れることは一度もなくて、そんな中、音合わせまで辿り着いたあたしたちは



二月の初めのライブで生徒たちにあたしの作った曲を披露することになった。