「……ありがとう。
あたし、昨日のライブ誰もあたしのこと見てくれる人なんていないと思って落ち込んでたから
そう言ってもらえて嬉しい!」
ちゃんとあたしの弾いてる姿、見てくれてる人がいた。
そのことが本当に嬉しい。帰ったらすぐに樹の家に行って話したいくらい。
「キーボードでちょっとまた雰囲気の変わった未来にむかってが聞けたし、あんな上手に弾く姿他の人だって絶対見てたよ。
私、広夢くんから結愛に乗り換えちゃおうかななんて!」
美紀は口元を両手で覆いながら楽しそうに言った。
「俺たちも理解ある先輩で良かったです!
結愛先輩は本当に先輩のこと考え込んでいましたから」
と広夢くんはあたしたちの後ろからそう言ってくれた。
でも広夢くんが言ってくれたからすごく美紀には打撃があったんだと思う。
「広夢くんにまさかそんなこと言ってもらえるなんて!
あっ!やっぱり結愛~さっきのはナシね!
結愛、広夢くんに迷惑掛けないように頑張ってよ!」

