ブルーウィンズ~ラブソング嫌いなボーカリスト~




この曲は不器用で彼女の前で素直になれない男の子が



聖なる夜に思い切って伝えようとするストーリー仕立てのラブソング。



なんかちょっと湊くんの言葉が分かるような気がするな。



胡散臭いとはもちろん思ったりしないけど、まともに恋なんてしたことないから



どうやって気持ちを込めて、この曲を歌っていいか分からない。



なりきったって歌えるものではないし……。



「今日はここまで!



楽器片付けて終わりにしよ!」



広夢くんの指示でみんなそれぞれ片付け出す。



あたしもバンドスコアをまとめてファイルに入れようとしたら、音楽室を覗いてる1人の女子の姿が目に付いた。