「俺はこの曲も、また次にできるラブソングも歌う気はない。



歌うのはアイツらでいい。



俺には歌えないし、自分がラブソング歌ってるのを考えもつかない」



なんか湊くん、俺にはできない!って決め付けてるように感じるな。



湊くんのあの声で恋愛系の曲を歌ったら、ぴったりな気もするんだけどな。



「湊くんは一度も恋愛系の曲は歌ったことないの?」



「……あるよ。Summer Loverができた時に一度歌ったけど、



恋なんてロクにしたことねぇからどう歌えばいいか分からねぇし、



ラブソングってもともと歌詞が甘ったるくて、気持ち悪くて、胡散臭いイメージしかなかったから



歌ってみても不快感しかなかった。



だから俺は今もこれからもラブソングは歌わない」



断言する彼からは“ラブソングを歌いたくない”という強い意志がひしひしと伝わってきた。