そう思えたのはみんなのおかげ。
かっこいいのは分かるけど……優しいんだか、優しくないんだかよく分からない人たちだけどね。
その後もWindをみんなで演奏したんだけど、やっぱり……。
「ストップ!ストップ!あー!我慢して聞いてらんねぇ!
あのなぁ……この曲ちゃんと分かってくれてるのは良いけど
曲に浸りすぎて、音がベタベタに聞こえてラブソングに聞こえるから勘弁しろ」
「ごめん……」
また怒られてしまった。
確かに歌詞のことばっかり考えながら弾いてたから、途中から自分の世界に入ってた…かもしれない。
「それから、毎回弾き方変わってる。5線紙やるから記録しとけ」
そう言うと湊くんは準備室に行ってしまった。

