「ようこそ!湊に選ばれないと入れないブルーウィンズへ!」
「先輩、遅いですよ。これからビシバシやりますから」
「結愛先輩が入ってくれて良かったです!一緒に頑張りましょうね」
広夢くん、祐くん、航平くんがそれぞれ声を掛けてくれるのに対して、
湊くんはもうは用は済んだからか自分のギターが置いてある所へ何も言わずに戻ってしまった。
心の中で一瞬あたしのところに来てくれたことをお礼しようと思ったのに!やっぱやめた!と呟いていると
航平くんがあたしの隣に来てこう言ったんだ。
「湊は何も言いませんでしたが、きっとブルーウィンズに入ってくれて嬉しいと思ってますよ!
それに2回目の誘いに断れなくて、内心ホッとしてる頃ですよ」
「本当に?」
「はい!不愛想の時くらいしか表情には出しませんけどね」
変なの。
その言葉を聞いてなんだかおかしくなってきちゃって笑ってしまった。
そしたらつられて航平くんも笑ってくれて、2人でひとしきり笑ってたんだ。

