「いやー、今日は、はるとクンとさえさん、噂のセンパイ二人に遭遇できて、ラッキーだったなぁ!」


 部活を終えて寮に戻ると、ソファにもたれて風太は嬉しそうにそう言った。


「…センパイなのに"くん"…。」

「え、だってはるとクンが仲良くしてねって言ったんだから、よくない?」

「そういう意味で言ってないでしょ…。」

「んー、でもはるとクン優しそうだし、怒んないっしょ、いいじゃんっ!それに、さえさんの方は敬称!"サン"!ね?」


 ね? って言われても…。


 兄はこんな調子で図々しい。