仮面をつけて、微笑んで


それからしばらくして、高橋花の家に到着した。



どこにでもあるフツーの二階建て。




「ありがとう!瞳ちゃん!運転手さんも」



「ううん。これくらいなんてことないよ!」





「…………花!ちょっとどうしたの?」



高橋花のお母さん。



美人ママだ。



「あ、お母さんただいま。瞳ちゃん、うちのお母さんだよ」



「初めまして、神崎瞳と申します。花ちゃんとは同じクラスで、仲良くさせてもらってます」



あくまで礼儀正しいお嬢様を演じる。


うん、かんぺき♪




「あらまあ、うちの娘がお世話になってます。こんな娘だけどよろしくね?ちょっとそそっかしいところがあるから、お願いねぇ」


「もう、やめてよお母さん!」


「もちろんです!お任せください♪」


「瞳ちゃんまでー!」




それから2人は家に入って行った。




悠馬とリムジンに戻る。




ふぅ……



これでやっと仮面を外せる。