仮面をつけて、微笑んで


ちなみに運転手は私専属の岡田悠馬。


なかなかイケメンね。



小さい頃から話し相手だったから結構信頼してるのよ。






私が仮面を外すのは悠馬の前だけ。





「ね、ねぇ瞳ちゃん。これはどういうこと?」



「あーいきなりこんなことになっちゃってごめんね?」


「う、ううん。大丈夫」



「これから私がいうこと、信じてくれる?」



「……も、もちろんだよ………」




「実は私はね、神崎グループの一人娘なの」


私が今まで出会った人はこのことを聞くと信じないか、態度を変えて媚びてきた。


だからあんまり自分から言わないのよ。



さーて、高橋花はどうでるか。





「…………え?それが?」




「…え?…………」



「え、だって、んーなんか上手く言えないけど、超お嬢様でも、瞳ちゃんは瞳ちゃん。でしょ!」





ふーん。


嬉しいこと言ってくれるじゃない。




「うん……ありがとう!そんなこと初めて言われた!」








でも………




信用したわけじゃないからね。






私はそこまで甘くはない。